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光として輝く_ 「神は光であって」シリーズ9
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十字架の道シリーズ[17] - イエス様の十字架上の七言(1)

万民ニュース   第 54 号
8021
2007. 08. 05


<目次>

1.第一、二言
2.第三言
3.第四、五、六言
4.第七言

「そのとき、イエスはこう言われた。『父よ。彼らをお赦しください。彼らは、何をしているのか自分でわからないのです。』彼らは、くじを引いて、イエスの着物を分けた。・・・イエスは、彼に言われた。『まことに、あなたに告げます。あなたはきょう、わたしとともにパラダイスにいます。』」 (ルカ23:34、43)

ほとんどの人々は、臨終が近づけば、過ぎた人生を振り返って、家族と隣人に遺言を残します。同じように、救い主として来られたイエス様が十字架につけられ、亡くなられるとき、遺言のように最後に残されたお言葉があります。これが十字架上の七言です。
神の御子として人間の救いの摂理を完成しようと、肉を着てこの地上に来られたイエス様は、はたしてどんなお言葉を残されたのでしょうか? 主の心を明らかに悟り、まことの神様の子どもになれるように、十字架上の七言について具体的に調べてみます。

第一言「父よ。彼らをお赦しください。彼らは、何をしているのか自分でわからないのです。」

イエス様が神様のみこころに従って、十字架を負って救いの道を完成される時点で残された十字架上の七言には、とても重要な霊的な意味が含まれています。その中の第一のお言葉は、<ルカの福音書23:34>に出てきます。
神の御子イエス様が残酷な十字架の刑罰にあわれたのは、私たちの罪のためでした。罪人として死の刑罰を受けなければならなかった人類の代わりに、あらゆる苦しみを味わわれたのです。このことを知らないローマの兵士とイスラエルの民は、十字架にかけられたイエス様を、まるで凶悪な罪人のようにさげすんであざけりました。
しかし、イエス様は黙々と苦しみにあわれただけでなく、むしろ彼らの罪を赦してくださいという、とりなしの祈りをささげられたのです。イエス様を釘づけてあざける人々のためにだけでなく、闇の中にとどまっているすべて人類のための祈りでした。このようなイエス様の愛の求めのおかげで、今日、数え切れない人々が救いに至るようになったのです。
何の罪もなく十字架につけられ、罪人たちのために愛で祈られたイエス様は、主を信じる神様の子どもたちも、すべての人を愛して赦すように望まれます。それで、主の祈りでも「我らに罪を犯す者を、我らがゆるすごとく、我らの罪をもゆるしたまえ。」と祈るように教えてくださいました。
イエス様は、私たちが訳もなく迫害されても、悪で対抗したり悪い感情をいだいたりせずに、ただ善で対するように願われます(マタイ5:44-45)。ですから、私たちも、自分を十字架に釘づけてあざける罪人までも愛されたイエス様を見習い、兄弟を愛することはもちろん、敵までも赦して愛すべきです。

第二言「まことに、あなたに告げます。あなたはきょう、わたしとともにパラダイスにいます。」

十字架上の七言の二番目のお言葉は、<ルカ福音書23:43>に出てきます。イエス様の左右には、十字架につけられているふたりの強盗がいました。そのうちのひとりの強盗は、イエス様に向かって「あなたはキリストではないか。自分と私たちを救え。」と言ってあざけりました。この時、反対側の強盗は「おまえは神をも恐れないのか。おまえも同じ刑罰を受けているではないか。われわれは、自分のしたことの報いを受けているのだからあたりまえだ。だがこの方は、悪いことは何もしなかったのだ。」と言って、彼をたしなめました。そして、「イエスさま。あなたの御国の位にお着きになるときには、私を思い出してください。」と頼みます。すると、イエス様はその信仰を見て、「まことに、あなたに告げます。あなたはきょう、わたしとともにパラダイスにいます。」と約束してくださいました。
このお言葉の中には、多くの霊的な意味が含まれています。まず、天国の「パラダイス」について教えてくれます。聖書には、天国について記したさまざまな箇所がありますが、<コリント人への手紙第二12章>を見れば、使徒パウロが第三の天のパラダイスに引き上げられて、人間には語ることを許されていない、口に出すことのできないことばを聞いた、と言っています。その他にも、<ネヘミヤ書9:6>を始めとして、聖書の所々に「天と、天の天」「いと高き天」などの表現が出てくるので、いろいろな天があることがわかります。私たちの目に見える肉の天のほかにも、霊の世界の天があるのです(第一列王8:27、詩篇68:33)。
第三の天、すなわち、天国がある空間には、使徒パウロが引き上げられたパラダイスがあるかと思えば、<ヨハネの黙示録21:10-11>に出てくる新しいエルサレムの都などのいろいろな所に分けられています。新しいエルサレムの都は、天国の中でも最も上の段階の天国であり、主のかたちに似せられて、すべての罪と悪を完全に脱ぎ捨てて、全家を通じて忠実だった人々が入れる所です。
十字架につけられて救われた強盗は、死ぬ直前に主を受け入れました。ですから、心の罪と悪を捨てる時間もなくて、主のために忠実に働いたこともなくて、かろうじて救われる資格を得ただけです。こういう人々はパラダイスに行くようになりますが、ここは天国の中でも最も低い場所です。
パラダイスと新しいエルサレムの間にも、天国がいろいろな段階に分けられていて、各人の聖められた程度により、また、信仰と忠実により、とどまる場所が変わります。このように天国が分けられていることは、何で蒔こうがそのまま刈り取るようにされ、行なったとおり報いてくださるという神様の公義です。すなわち、この地上で私たちがどれほど罪を捨てて聖なる主のかたちに似せられたのかにより、天国の場所が変わるのです。それぞれの場所で、人々の栄光と報い、幸せと権威が全く変わります。
それで、<コリント人への手紙第一15:41>に「太陽の栄光もあり、月の栄光もあり、星の栄光もあります。個々の星によって栄光が違います。」と書かれています。本当に信仰がある人ならば、「適当に生きて救われればよい」というのではなく、何としてでもより良い天国に入ることを慕い求めなければなりません。<マタイの福音書11:12>に「バプテスマのヨハネの日以来今日まで、天の御国は激しく攻められています。そして、激しく攻める者たちがそれを奪い取っています。」とあるとおり、私たちが敵である悪魔と戦い、罪を捨てて主に似せられたほど、より良い天国に入れます。
仮に皆さんの中にそねみ、ねたみ、さばき、罪に定めること、憎しみ、裏切り、ずるがしこさ、欲、憤り、姦淫、このような罪をそのまま持って天国に入ったら、天国はもう聖なる幸せな場所とは言えないでしょう。それで、天国には罪と悪を持って行けないし、善に、霊に耕したものだけを持って入ります。また、霊で耕した量が似た人々どうし、同じ場所に集まって生きていくようになります。この地上でも、似た年頃どうし一緒にいるほうが楽しいように、天国も、聖められて主に似せられた程度により、似た水準の信仰を持った人々が交わって生きていくので、さらに安らかで幸せになるのです。
イエス様はその強盗に「あなたはきょう、わたしとともにパラダイスにいます。」と言われました。このお言葉は、イエス様が強盗と一緒に天国のパラダイスにおられるという意味ではありません。復活して昇天された主がとどまられる場所は、天国の中でも最も美しい新しいエルサレムですが、イエス様は天国の主人であられ、天国全体を治められるので、このように言われたのです。
ここで「きょう」というのも、十字架につけられたまさにその日、イエス様がパラダイスに行かれるという意味ではありません。信仰で救われて神様の子どもになったので、まさにその時点から、彼がどこにいようが主がともにおられるという意味です。したがって、私たちも主を受け入れて救われると、その日から主はいつも私たちを覚えて、ともにおられるということです。
それでは、十字架で亡くなられたその日、すなわち金曜日に、イエス様はどこへ行かれたのでしょうか? これについて、<マタイの福音書12:40>には、「人の子も三日三晩、地の中にいるからです。」とあり、<エペソ人への手紙4:9>では、「彼がまず地の低い所に下られた」と説明しています。また、<ペテロの手紙第一3:19>には、「その霊において、キリストは捕われの霊たちのところに行ってみことばを宣べられたのです。」とあります。イエス様は十字架で亡くなられた後に、パラダイスでなく、捕らわれの霊たちのところに行って、福音を伝えられたということです。ここで「捕らわれの霊たち」とは、イエス様が十字架を負って救い主になられる前に死んだ人々の中で、救いが受けられる人々を意味します。

愛する聖徒の皆さん、イエス様は亡くなられる瞬間まで、すべての人類のための愛の求めをされて、主を受け入れた強盗に天国への希望のみことばを下さいました。このような主の愛を明らかに悟り、毎日より良い天国を激しく攻めて行かれますよう、主の御名で祈ります。


 

 

 
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