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「十字架の道」シリーズ (2) - 「わたしはある。」という方である神様
万民ニュース
第 39 号
9155
2006. 3. 5
「十字架の道」は、世界の始まる前から隠された奧義として、人間の救いの摂理が含まれています。多くの人々がこれを通してまことのいのちが与えられ、聖霊のみわざのうちにまことの信仰を持っています。信仰生活で一番基礎的な「神様とはどんな方か?」を理解することは大変重要です。前号に続いて「神様とはどんな方か?」について二番目のメッセージを連載します。
「わたしはある。」という方である神様
「 神はモ―セに仰せられた。「わたしは、『わたしはある。』という者である。」 <出エジプト3:14>
<目次>
「神様とはどんな方か?」
• 創造主の神様
• 「わたしはある。」という方である神様
• 全知全能の神様
• 聖書の著者である神様
世の中の多くの人々は神様を信じると言いながらも、その中には神様の愛を感じられず、救いの確信さえない人々がたくさんいます。「あなたが信じる神様はどんな方ですか ?」と質問されたとき、自信を持って返事できない人もたくさんいます。神様の子どもならば当然、父なる神様について知ると、御父と対話もでき、互いに心を分かち合えることもできるし、救いの確信を持って幸せな信仰生活ができます。
前号では「神様とはどんな方か?」一番目のメッセージとして、「創造主の神様」について語りました。 神様が宇宙万物の唯一の創造主で、その証がすべての被造物と、人としてはできない御力のわざの中にも現れていると申しました。
続けて今回は二番目のメッセージ「わたしはある。」という方である神様について語ります。
1. 初めも終わりもなく、本来から「わたしはある。」という神様
神様が天と地、すべてのものを創造されたと言うと、「創造主である神様は誰が造ったのですか?」「神様はいつからおられて、それ以前には何がありましたか?」と聞かれます。
これについて <出エジプト3:14前半>を見ると、「 神はモーセに仰せられた。『わたしは、「わたしはある。」という者である。』」と書かれています。誰かが神様を生んだのでも、造ったのでもありません。神様は人が想像できない永遠の前からすでに存在しておられ、今後も、永遠までおられる方です。ところが、人間の経験と知識の中では、すべてのものに「初め」と「終わり」があります。
たとえば、人や動物にも初めと終わりがあります。「いつ、どんな両親から生まれた」という初めがあって、「いつ、どのように死んだ」という終わりがあります。いくら古くなった骨董品にもはっきり作られた時期があり、歴史的な事件にもその初めと終わりがあります。ですから、神様についても、初めどのように存在するようになられたのかがなければならない、と思います。しかし、人間的な考えで、創造主であり絶対者である神様に、ある初めがあるとしたら、むしろそのほうがおかしくなります。
仮に、神様がある時点から存在するようになられたとしたら、それ以前には何があったかを考えねばなりません。また、誰か神様を創造したり生んだりしたなら、神様も完全な方になれないということです。ですから、絶対であり完全である神様ならば、その方は当然、初めも終わりもなく、本来から「わたしはある。」という方でなければなりません。
2.初めに光と声でおられて、御父、御子、御霊の三位に分離された神様
それでは、永遠から「私はある。」という神様は、どんな姿でどのように存在しておられたのでしょうか? <ヨハネ1:1>に、「 初めに、ことばがあった。ことばは神とともにあった。ことばは神であった。」とあります。
ここで「初め」とは、万物が創造される前、ただ神様おひとりだけが存在された大昔、永遠の前の時間を言います。被造物である人間の限られた経験と知識では、決して理解できない永遠の前を意味します。このように大昔から、初めから、「わたしはある。」と仰せられる神様に関して、「ことばは神であった。」と言われました。神様は初めにあるかたちをまとっておられたのでなく、ことばそのもので存在しておられました。これが、すなわち「声」です。
また、 <第一ヨハネ1:5>を見ると、「神は光であって、神のうちには暗いところが少しもない。これが、私たちがキリストから聞いて、あなたがたに伝える知らせです。」とあります。ここで「光」と「暗いところ」という言葉には、霊的な意味が入っています。「暗いところ」というのは、不正、不法、罪と悪など、真理でないすべてのものを意味します。「光」というのは、罪や悪が全くないことであり、愛、善、義など、真理に属したすべてのものを意味します。
ところが、神様は霊的な意味で「光」であるだけでなく、実際にも光として存在しておられました。このように、ことばである神様は、あまりにも美しくて神秘な光の中で、清く透明な声を含んだかたちとして存在しておられました。人が想像できないほど美しい光の中に、澄んで透き通り、そして柔らかくて甘美な声でありながらも、全宇宙に鳴り響くほどの雄壮な声として存在されました。
このように、光と声としておられた神様は、ある時点に達すると、人間を創造しようと思われるようになりました。互いに愛を分かち合う対象を得るためでした。このような人間耕作に関するすべての計画を成し遂げるために、まず、神様は三位の神様に分離されます。すなわち、御父である神様から、将来、人類の救い主となられる御子イエス様、そして助け主聖霊様が分離されました。こうして三人の方で各々存在するようになられましたが、この三人の方の根本は同じで、「三位一体」と表現します。
このように三位一体に分離されて、神様は具体的なかたちをまとわれるようになりました。そのかたちがどんなものなのか、 <創世記1:26>によく出ています。「そして神は、『われわれに似るように、われわれのかたちに、人を造ろう。』と仰せられた。」とあります。すなわち、三位の神様が人を造られるとき、神様のかたちに造られたということです。
もちろん、人はうわべだけでなく、心も神様のみこころに似るように造られました。しかし、アダムが罪を犯してから、神様の心に似た心が変わって、だんだん神様とは遠ざかるようになってしまいます。
3.ただ「わたしはある。」神様だけが 崇める対象
被造物である人とは違って、「わたしはある。」という方である神様は、永遠から永遠までおられる方です。「わたしはある。」という方である神様だけが、完全なまことの神であり、私たちが崇めて拝み、愛する対象です。ところが、ある人々はこのような神様を知らないので、人間が作り出した偶像を崇めています。金属や木、石のようなもので形を刻んで、その前に行って拝むのです。
もし、皆さんが生んだ子どもが皆さんを知らずに、他の人のところに行って、「お母さん」「お父さん」と言うと、皆さんの心はどれくらい痛いでしょうか? 同じように、人間が自分を創造された神様を求めないで、人々が作り出した偶像を崇めるなら、神様の心はどれくらい痛いでしょうか? したがって、神様は偶像崇拝をとても嫌われます。
<出エジプト20:3-5>に、「あなたには、わたしのほかに、ほかの神々があってはならない。あなたは、自分のために、偶像を造ってはならない。上の天にあるものでも、下の地にあるものでも、地の下の水の中にあるものでも、どんな形をも造ってはならない。 それらを拝んではならない。それらに仕えてはならない。あなたの神、主であるわたしは、ねたむ神、わたしを憎む者には、父の咎を子に報い、三代、四代にまで及ぼし、」と仰せられました。ただ「私はある。」という、神様おひとりだけがまことの神であり、私たちはその方だけを拝んで仕えなければなりません。
ここで一つ覚えておくことがあります。この地に来られた救い主のイエス様も、その根本が創造主の神様と一つなので、人がイエス様の両親になれない、ということです。
もちろん、イエス様が救い主になるためにこの地に来られる時は、人として、処女のからだからお生まれになりました。
しかしこの時も、 <マタイ1:18後半>を見ると、「その母マリヤはヨセフの妻と決まっていたが、ふたりがまだいっしょにならないうちに、聖霊によって身重になったことがわかった。」とあります。ここで「母」と言ったのは、弟子たちが記録したので「その母」と言っただけです。人のように父の精子と母の卵子を通して、親の気質を譲り受けて身重になったのではなく、聖霊によって身重になったのです。ただ、処女マリアは救い主を生むための道具として、神様がしばらくマリアのからだを使われただけです。
したがって、聖書の所々を見ても、イエス様は処女マリアを呼ばれるとき「お母さん」と呼ばれませんでした。代わりに、「 女の方」と呼んでおられます。これは被造物である人が、創造主なる神様の母になれないからです。ある人々は、あたかも神様を崇めるように、処女マリアを崇めて賛美します。しかし、三位一体の神様の他にはどんな被造物も決して崇める対象になれないことを悟らなければなりません。
愛する聖徒の皆さん!
今日のメッセージを通して、私たちが信じる創造主の神様は「わたしはある。」という方であり、神様おひとりだけがまこと神であることを知って、ただ神様だけを崇めて、祝福された信仰生活を送られますように、主の御名によって祝福します。
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