光として輝く_ 「神は光であって」シリーズ9
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全き善を心に耕すには
万民ニュース
第 155 号
3859
2015. 09. 27
「神は光であって、神のうちには暗いところが少しもない。これが、私たちがキリストから聞いて、あなたがたに伝える知らせです。」(第一ヨハネ1:5)
堂会長イ・ジェロク牧師
一般的に、自分の感情を抑えてこらえる人はいい人と言われている。しかし、神のことばに照らしてみれば、それは全き善になれない。神が認められる善とは、悪を行う相手によってどんな時も心が穏やかでなくなったりすることがないのはもちろん、かえって良い言葉と行いで相手に感動を与えることである。さらに敵のためにいのちまで渡せる最高の善を、神は望んでおられる。
それなら、神の子どもとして全き善を心に耕すために、何をチェックしなければならないだろうか?
1. 自分は相手にいのちを与えようとする心なのか、でなければ相手を抑えつけようとする心なのか
<ヨハネ6:63>に「いのちを与えるのは御霊です。肉は何の益ももたらしません。わたしがあなたがたに話したことばは、霊であり、またいのちです。」とある。御霊はいのちを与えるものであり、相手を力づけて恵みに満たされるようにし、変えられて永遠のいのちを得させる。
イエス様はいたんだ葦を折ることなく、くすぶる燈心も消すことがなかった。罪人の烙印を押された姦淫の女にも、師を売り渡して裏切るイスカリオテ・ユダにも、ことごとに是非を問い詰めるパリサイ人と律法学者たちにも、いのちを与える道を開こうとされたのだ。これが善なる方、イエス様のお心である。
一方、心に善がない人はいたんだ葦はみっともないと折ってしまい、くすぶる燈心は煙、すすをなくそうと消してしまう。つまり「私が正しい」ということを主張するために、自分と違う他の意見は無視して抑えつけようとする。
私たちが使命を果たしていると、性格が合わない人に出会うこともある。その時、自分の主張を前面に出して、相手を抑えつけようとしたことはないだろうか? たとえば、会議をしているとある人が反対意見を主張する。肉の思いを働かすと「あの人はことごとに私の意見に反対してる。私を無視してるのか」と心が穏やかでなくなる。すると相手の意見をよく聞いてみることもなく、一気に切って話を遮ってしまったことはひょっとしてないだろうか?
また、心に善を耕していないほど、いのちを与えるふりをしながら抑えつけようとする姿も出てくる。たとえば、互いに性分が違ってよくぶつかるAとBがいるとしよう。ある日、目上の人がAに「Bさんは元気にしていますか?」と尋ねる。
その時、Aが待っていたかのように「ちょうどBさんのことがもどかしくてお話ししようとしていました。この頃、集まりにもあんまり来ないし、人とぶつかって周りの人が困っているので、Bさんをちょっと助けてあげてください」と答える。自分がぶつかっているのに、Bのゆえに周りの人が困っていると、自分のせいにしないで人を引っ張り込むのである。
これは目上の人がBを指摘して抑えてくれたらという心なのに、そんな自分を発見できないから「私はあの人のために心配して良いことを言った」と錯覚して生きていく。このように言葉と行動が相手にいのちを与えようとする善なのか、相手を抑えつけたいと願っているのか、チェックしなければならない。
2. 神の栄光のために働くと言いながら自分が栄光を受けようとする心はなかったのか
<第一コリント10:31>に「こういうわけで、あなたがたは、食べるにも、飲むにも、何をするにも、ただ神の栄光を現すためにしなさい。」とある。信仰がある聖徒は神の栄光を現すために生きていく。それで、食べて眠るのも健康で忠実に働くためなので、このような心の時は神が栄光を現す香として受けてくださる。しかし、うわべでは神のわざに忠実であるが、心では自分の栄光を求めているので、天の報いにならない時がある。
奉仕して施しをして、伝道して魂を顧みることはまことに尊いことである。私たちが忠実に働いて魂が救われて祝福され、教会がリバイバルするなら、それだけ神の栄光を現して、私たちにも霊肉ともに祝福が臨む。このような忠実の行いの中に、ひょっとしてでも自分の誇りと栄光を求める心はなかったのか、チェックしなければならない。たとえば、伝道対象者がいて、熱心に祈って断食しながら、時に応じて必要なものを提供して献身的に顧みたら、その人が間もなく教会に来そうになったとしよう。ところが、ある日、その人を他の人が教会に登録させたのだ。この時、善を心に耕した人なら「私があの方を伝道しようとどんなに努めたのか知っているはずなのに、自分の名前で横取りするなんて本当に厚かましい」と気を悪くしない。
他の例として、区域長が忠実に働いてリバイバルもして、区域員の信仰も育ったとしよう。ところがある日、組織が改編されて、自分が熱心に顧みた区域を、他の人が引き受けるようになった。この時、ただ神の栄光と魂のための心なら、自分が担当していた区域員が良い区域長に出会って、もっと熱心に信仰生活することを期待しながら、後任者によくつなごうとするだろう。しかし、「私がリバイバルさせて顧みて働き人に育てたのに、私の労苦は無駄になるんだ。私の区域は狭くなったんだ」とむなしく思うなら、それだけ自分の栄光を求める心である。
このように自分の栄光を求める心があるなら、熱い心で忠実に働いていても、ある瞬間移り変わることもある。実がすみやかに現れなかったり、その実が現れても自分の功として帰ってこないなら、気を落として「疲れた、大変だ」と熱さも冷めてしまう。このように自分の栄光を求める心が少しもなく、ただ神の栄光だけを求めてこそ、神が永遠の報いと栄光として返すことがおできになるのだ。
3. 自分は相手の心を顧みる人なのか、でなければ相手が自分の心を顧みてほしいと望んでいるのか
<使徒20:35>に「受けるよりも与えるほうが幸いである」とある。私たちが使命を果たしていると、自然に受けるよりも与えることにさらに努めるようになる。信仰が弱くて問題がある聖徒にもっと気を遣って、切に祈って顧みる。
ところが、ある瞬間御霊に満たされなくなると、受けようとする心のほうが大きくなる時がある。「これまで懸命に走ってきたのに、私はどうして祝福の実がないんだろうか」と思うようになって、肉の思いが次から次へと浮かんでは苦しめるのだ。「私は今まで人より熱心で忠実だったのに、誰もわかってくれない」と力が抜けてしまう。そうしながら、前は区域員の問題が先だったのに、その時からは自分の訓練と困難が先になる。「教区長は私のために祈っているのかしら?他の人が心の訓練を受けていると、よく訪問もして断食までしてくださったのに、私はこんなにつらいのに無関心じゃない」と思う。誰かにもっと頑張るようにと勧められると「私のことも知らないくせに責めることばっかり言う」とさびしくなる。このように長い間働き人として忠実に働いてきて、多くの善のみことばを聞いて学んだとしても、その善を自分のものにしておかないなら、訓練を受けるとき、そのまま現れる。相手の心を推し量って顧みるより、誰かが自分の心をわかって仕えてほしいと願うのだ。
イエス様は十字架につけられた時も、苦しみによってうめかれたのではなく、悲しまれる父なる神の心を慰めるために、また残して行く人々のために祈られた。自分の苦しみより他の人の苦しみが先に見える心、相手の心を推し量って助けようとする心、まさにこのような善の心を慕って心に耕して実践してこそ、すみやかに全く聖なるものという実として出て来ることができるのだ。
愛する聖徒の皆さん、
神はどんな悪もなく、移り行く影もない、全き光であられる。また、ご自身が聖で完全であるように、愛する子どもたちも聖で完全であることを望んでおられる。一瞬一瞬自分の心と口、行いをチェックして、すみやかに霊的成長を遂げ、頭でだけ知っている善や自分の義と枠から出て来た肉的な善でなく、全き善を心に耕されるよう、主の御名によって祈る。
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